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RIE MIYATA

シャツの良さを再発見!着こなしをレベルアップ

こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。

この春夏のモード界では、去年以上にシャツのバリエーションが広がり、おしゃれアイテムとして脚光を浴びています。「ガリャルダガランテ」では人気のシャツフェアが開催中です(http://www.gallardagalante.com/pr/1503shirts/)。今シーズンはシャツを女性らしく着こなすのがポイントです。そこで、今回はシャツのタイプ別に分けて今年らしく着こなす提案を用意しました。それぞれのシャツの良さを再発見しながら、おしゃれシャツの着こなしテクニックに磨きをかけてみましょう。

◆ベーシック or コットンシャツ

癖のないプレーンな仕立てのシャツは着回しが楽で、1年を通じて重宝するアイテム。でも、ベーシックだからこそ素材やディテールが大切になります。「シャツはどこも似たような見栄えだから、ありきたりの品で十分」と考えがちですが、そうとも言えません。実はシャツは素肌に最も近く触れ合うウエアだけに、カッティングや縫製にも特別なノウハウが必要です。基本のコットンシャツでもやはり本質を見極める商品選びが大事になってきます。

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シャツ 14,000円(+TAX) パンツ 17,000円(+TAX) 共にGALLARDAGALANTE/バングル 29,000円(+TAX) TOMTOM JEWELRY/バッグ 84,000円(+TAX) LAAEL/シューズ 52,000円(+TAX) PELLICO

きれいなオレンジカラーのシャツはキュプラ混ならではのやわらかい肌当たり。1日ずっと着ていても、穏やかな気分でいられそう。やさしい質感を生かして、リネン生地のワイドパンツに合わせて、リラクシングな雰囲気に。1枚でさらりと着ても、くだけすぎて見えないのは、襟と袖口にワイヤーが入っているおかげ。襟を立てて少しマニッシュに味付けしたり、袖をロールアップしてアクティブ感を引き出したりといった演出も決まります。

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シャツ 15,500円(+TAX) パンツ 15,000円(+TAX) バッグ 22,000円(+TAX) シューズ 21,000円(+TAX) 全てGALLARDAGALANTE

きちんと感やクリーンさがシャツの持ち味ではありますが、ジャストサイズのシャツはカッチリ見えがち。堅苦しい着心地を感じることも。その点、少しオーバーサイズ気味に余裕を持たせた仕立てであれば、大人っぽい余裕感が出せます。身頃から裁ち出して袖ぐりのたっぷりしたドルマンシルエットなら、さらに伸びやかな着心地に。1876年に創業した、イタリアの老舗ブランド、「ALBINI(アルビニ)」製の生地を使用しているだけあって、肌触りも申し分なし。スナップボタンでフロントの開き加減を調節できる気配りもうれしい。二の腕あたりでの生地切り替えもアクセントになっています。

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シャツ 15,000円(+TAX) スカート 19,000円(+TAX) 共にGALLARDAGALANTE/ネックレス 37,000円(+TAX) WOUTERS&HENDRIX/シューズ 29.000円(+TAX) Maurice Manufacture

デニムが華々しく復活する中、デニム生地のシャツにも光が当たっています。おなじみのアイテムだからこそ、ヴィンテージ感を帯びた上質生地で差をつけたいところ。安っぽくも子どもっぽくも見えにくい素材感があるから、オーバーシャツとして羽織り物風にもまとえます。スリムシルエットのデニムと合わせて脚を細く見せたり、ショートパンツに重ねてボリュームを操ったりと、自在のスタイリングが組み立てられます。風をはらむ長め丈スカートと引き合わせれば、エアリーで気取らない着姿に仕上がります。手軽に洗えるので、イージーケアで済む点でもヘビロテしたい気分に誘われます。

◆プリントシャツ

無地シャツに比べ、ポジティブ感や若々しさを印象づけやすいのが柄物のプリントシャツです。柄次第で様々なイメージをまとえるので、着こなしのムードメーカーになってくれます。ただ、一口に「柄シャツ」と言っても、風合いや色味、柄パターンなどでかなり表情が変わるので、妥協は禁物。近頃は技術が進歩して、面白いタッチや目新しいプリント処理のシャツが登場しているので、進化形のプリントシャツを試してみたくなります。

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シャツ 18,000円(+TAX) パンツ 16,500円(+TAX) シューズ 23,000円(+TAX) 全てGALLARDAGALANTE/ピアス 34,000円(+TAX) WOUTERS&HENDRIX

勢いの衰えないミリタリー人気を受けて、カムフラージュ(迷彩)柄はいろいろなアイテムに広がってきています。シャツはウィメンズでは割と珍しいものですが、技ありの加工を施して迷彩イメージが濃すぎないトーンに整え、大人っぽい見栄えに。色加減がやさしい分、上品なムードに仕上がっています。素材はコットンですが、オーガンジーを思わせるドライな清涼感が心地よい肌触りを生みました。襟と袖口にワイヤーが入っていて、しっかりと形を保っています。プレーンなボトムスで合わせて、うっすら迷彩を引き立てるのが上手なカップリングです。

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シャツ 15,000円(+TAX) パンツ 17,000円(+TAX) 共にGALLARDAGALANTE/ブレスレット 38,000円(+TAX) WOUTERS&HENDRIX/シューズ 25,000円(+TAX) FABIO RUSCONI

暑くなっていく季節に向かっては、シャツにも涼しい着心地や風通しのよさを期待したくなります。こちらは清涼感の高い綿麻素材を使用しているので、一段と心地よく過ごせそう。シャツの素材構成をあまり気にしない人もいるようですが、肌なじみや快適感に優れるシャツは原料から工夫されているものが多いのです。チェック柄もオレンジやブルーを組み合わせた、ちょっと珍しいタイプで、1枚で着てもさっぱりしすぎて見えません。柄を際立たせる無地ボトムスが絶妙のコンビネーションを発揮してくれます。

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シャツ 15,000円(+TAX) パンツ 16,500円(+TAX) 共にGALLARDAGALANTE/バングル 27,000円(+TAX) Miansai/シューズ 83,000円(+TAX) Michel Vivien

シャツに多いのはコットン素材ですが、綿を使った生地にも実はいろいろな種類があります。たとえば、コットンローンはふんわり軽やかな着心地が持ち味。肌触りがさらっとしているので、夏も涼やかに着られます。繊細な風合いも愛着を感じやすいところ。このコットンローンを使って、ノスタルジックなストライプ(縦縞)のシャツを仕立てました。白地と色地の幅が同じぐらいのいわゆる「ロンドンストライプ」だから、落ち着きがあり、主張が強すぎません。エレガンス系のスカートとなじませやすいうえ、メンズライクに寄せたコーディネートも楽しめます。

◆とろみシャツ

レディーライクな雰囲気を備えたシャツは、なめらかな表情や穏やかな落ち感などが好まれ、通称「とろみシャツ」と呼ばれ、新カテゴリーとなりつつあります。程よいつやめきがあったり、優美なドレープが利かせてあったり、ジャケット類をオフしても着映えがするのも、この手のシャツのよさです。

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シャツ 21,000円(+TAX) パンツ 16,500円(+TAX) バッグ 24,000円(+TAX) シューズ 20,000円(+TAX) 全てGALLARDAGALANTE

ドット(水玉)プリントが目を惹くシャツブラウスはモノトーンの配色が適度なモード感を漂わせています。マイルドな光沢を帯びたシルクのデシン生地に、ドット柄がきれいに乗りました。細い金巻きのボタンが静かなリッチ感を添えています。近頃は目立たないディテール(細部)で違いを出す流れが生まれていて、シャツでもこだわりの隠し味的演出が増えています。急浮上中のスリッパサンダルでヌケ感を出すのが、自然体志向が強まる今季らしいスタイリングです。

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シャツ 15,000円(+TAX) スカート 13,000円(+TAX) バッグ 22,000円(+TAX) シューズ 18,500円(+TAX) 全てGALLARDAGALANTE/ピアス 19,000円(+TAX) WOUTERS&HENDRIX

汗ばむ日も増える夏場にかけては、布の特性をつかんで使いこなすのがシャツとの賢い付き合い方。生地ごとに速乾、艶感、エアリーなど、いろいろな特徴があるので、うまく長所を引き出す着方を心得たいもの。シワになりにくいポリエステルジョーゼット素材を使用したこちらのシャツは、1日ずっと着ていてもへたりが来にくい仕立て。頼り甲斐がある分、出番が多くなりそう。色はノーブルな白で、Vネックが首周りをすっきり見せています。生地がしっかりしているから、袖ロールアップもシワを心配せず気の向くままに。自然なエレガンスを宿しているので、マニッシュパンツと合わせてジェンダーミックスに仕上げても、フェミニンなスカートと好相性を発揮させても素敵にまとまります。

◆リネン100%シャツ

シャツ生地に関しては、意外と知られていないことや誤解されている点があります。たとえば、リネンもそう。日本では一般にリネンは洗いざらした風合いや、ラフにまとう着方、シワになりやすさ、ごわついた肌当たりなどが思い浮かぶ素材のようです。でも、同じリネンという素材を扱っていても、常識とはずいぶん異なる上質生地を使っているメーカーもあります。今回、あえてリネン100%で仕立てたシャツを「ガリャルダガランテ」が提案しているのは、本物のリネンシャツのよさを感じてもらいたいという気持ちからです。

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シャツ 16,000円(+TAX) パンツ 14,000円(+TAX) 共にGALLARDAGALANTE/ベルト 16,000円(+TAX) MAISON BOINET/ブレスレット 38,000円(+TAX) WOUTERS&HENDRIX/バッグ 100,000円(+TAX) LAAEL/シューズ 10,000円(+TAX) SIXTY SEVEN

「リネンシャツ=カジュアル」という定説を覆すこちらのシャツは、一般的なリネンとは別物と思えるようなソフトな肌当たりに驚かされます。程よく厚みもあるので、きれいめテイストでのコーデにもなじみます。シャツ特有のきちんと感があり、オンとオフをまたいだユーティリティーな1枚として着回しを楽しめそう。カラートーンも落ち着いていて、ダメージドデニムにもダークカラー無地パンツにも難なくマッチ。着ていけるシーンを選びません。

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シャツ 26,000円(+TAX) スカート 38,000円(+TAX) 共にGALLARDAGALANTE/バングル 52,000円(+TAX) TOMTOM JEWELRY/シューズ 106,000円(+TAX) Michel Vivien

先にご紹介したイタリアの老舗「アルビニ」の生地の中でも、ワンランク上の生地が「ホワイトゴールドリネン」。特別に細い糸で織られていて、繊細なムードを寄り添わせています。リネン特有のナチュラル感は保ちつつも、きめの細やかさ、程よい透け感、やさしいつやめきを兼ね備えていて、シャツに仕立てると、エレガントな空気感を漂わせます。その質感を生かして企画したのは、ミリタリー風味を加えた、大人気分のシャツ。両胸のふた付きポケットはミリタリーのアイコン的なディテール。ロングトレンドとなってきたミリタリーを、アウターやボトムスではなく、上品なシャツで取り入れる試みです。ミリタリー色が濃すぎないので、たっぷりフレアのスカートと重ねても違和感がなく、むしろ互いを引き立て合ってくれます。

2WAY、3WAYのマルチユース仕様がお得意の「ガリャルダガランテ」だけあって、今回のシャツシリーズにもボタンでシルエットを変えられるような仕掛けが施されていて、さらに着回しのボキャブラリーを増やせます。スタイリングも最初からオン・オフ兼用やシーンフリーが織り込まれているので、自由なアレンジを後押し。ありきたりのシャツに飽き足りないシャツ好きをも満足させる素材やディテールの工夫もあり、シャツコーデの新次元へ連れていってもらえそう。開催中のシャツフェアではこれらの魅力的な新顔シャツが勢ぞろいしているから、初夏の訪れを前に新発想のシャツに触れてみてはいかがでしょうか。

 

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