THE UPDATE HIGH QUALITY LINE INTRODUCE FREE PAPER

素材から縫製までこだわりがたくさん詰まった、ガリャルダガランテのモノ作りを伝える連載の第四弾。 「長く愛せるワードローブの定番に」との想いを込めて完成したアイテムを交え、その背景をご紹介してゆきます。

Vol.6 「春のリネンコート」ベーシックから一歩先へ 着こなしを変える春のリネンコート

     
  

凝った作りの生地、実はあのブランドなのです

究極のデニムに出会うことは、今も昔も永遠のテーマであり、今年はさらにデニムがトレンドを席巻中。海外デザイナーたちも旬のマテリアルとして改めて着目し、春夏シーズンは多彩なデニムアイテムが登場しています。そんな今、まず欲しいのはオーセンティックな形のジーンズ。そして、さらっと羽織れるジャケットがあったら申し分なし。色は洗いをかけていない濃紺のリジッドデニムが断然新鮮。そこで目指したのは、日本が誇るデニムの産地、岡山県。一流の作り手さんが世界に送り出す生地を素材に、定番らしさと今年らしさをあわせ持つ、ガリャルダガランテ流ニュースタンダード・デニムが完成しました。

コンパクトデニムジャケット¥19,000(+TAX)


オーバーサイズデニムジャケット¥21,000(+TAX)


デニムパンツ¥18,000(+TAX)




左:メンズのストレートデニムをモデルに、女性がはきやすく考慮しました。股上は深めに取り、今年らしいハイウエスト仕様に。腰回りにはほんの少しだけ丸みを持たせてあります。

右:ジャケットは2サイズを用意。ジャストで着るタイプと、肩に羽織るのにちょうどいいように身幅をゆったりめに取ったタイプ。スタイルに合わせてチョイスしていただけます。

MEMBER
  • デニムやミリタリーアイテムなどカジュアルラインをメインで担当。
    リアリティとモードを両立させたアイテムバランスがデザインの魅力。

不変のベーシックにふさわしく、マイヴィンテージになる上質素材
メンズの王道を行くようなストレートデニムを、洗練された女性が着こなすのって、カッコいいですよね。そんな憧れを抱いて始動したデニム企画なので、素材も一級品を手に入れようということになり、私たちは岡山へ向かいました。さすがは名産地、服作りに携わる者から見ても、とにかく生地がいいんです。最初の濃紺はもちろん、洗って着込んでいくうちに驚くほどソフトになり、縦落ち感もとっても綺麗。自分だけの色に育てていく楽しみまで味わっていただけると確信しています。

  • トラッドなエッセンスのあるアイテムが得意。
    素材やパターンへのこだわりも強く、シンプルなアイテムでも上品な雰囲気を感じさせるデザインをつくりあげる。
  • 趣味は登山というアクティブさと裏腹に、刺繍やレースなど、手仕事を感じさせる繊細なクリエイションが得意。
High quality. There are background of...
  • 世界レベルで支持される“メイド・イン・岡山”
  • アメリカの労働者が身に付けていたデニムがファッションとして広まり、やがてハイエンドな「プレミアムデニム」が台頭するようになったのが2000年代。岡山県で作られる日本製のデニムに世界が目を向け始めたのは、ちょうどその頃です。もともとの名産品「備後絣」で確立した技術をもとに作るデニムは高品質と評判を呼び、現在は海外にも顧客が多数。生地の開発や生産をこの土地で行っているラグジュアリーメゾンや気鋭のデニムブランドもたくさんあるのだそうです。
インディゴブルーの個性が大事に育てられる時間
  • デニム生地の工場内では、ずらりと並んだ織機が絶え間なく働いています。ブルーのデニムは一見どれも同じように見えますが、厚みや風合い、手触りなどがそれぞれ少しずつ異なり、ゴワッと頑丈そうなものもあれば、表面がスムースなものも。今回ガリャルダガランテが指名したのは、コシがある糸を使って織った軽めの生地。色は強く出さず、ヴィンテージ風のニュアンスを出しています。こういった素材の個性は、熟練職人の技と勘が生み出すもの。量産重視ではなく、糸の持ち味に合った速度やテンションを何度も微調整しながら守り、時間をかけて仕上げています。
通な素材と謳われるセルヴィッチデニムとは?
  • パンツに採用している「セルヴィッチデニム」。セルヴィッチとは、生地両端にあるミミの部分。ロールアップした裾のサイドに顔を出す、あの白いラインのことなのです。セルヴィッチがあるデニムは、古き良き時代のデニムに忠実な仕様である証。ヴィンテージ好きが重視するポイントとして知られています。また、今回はパンツもジャケットも洗いをかけていない、いわゆる“リジッドデニム”ですが、色落ちの変化にもぜひ注目を。何度も糸をディップして染め上げる手間ひまのかかる染色の手法をとっているため、表情豊かなブルーの変化が楽しめます。
美しいシルエットの陰に、日本ならではの細やかさが
  • 出来上がった生地は、縫製や加工を一手に担う工場へ。ここでは、裁断から仕上げまでのプロセス、さらには品質チェックの段階まで、すべて人の手で行っています。縫製は丹念にアイロンをかけながらミシンがけしていくので、デニムパンツの命ともいえるシルエットにもブレはなし。ヒップや脚をきれいに見せる立体的なカーブや、ジャケットの着心地を左右するアームホールなども、職人がひとつずつ、確かな腕で仕上げています。

special thanks:(株)岡本テキスタイル、タカヤ商事(株)

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