THE UPDATE vol.17

SERENDIPITY #07

ガリャルダガランテ ルミネ新宿店が展開する
「SERENDIPITY」=「ファッションが導く偶然の出合い」。
毎月のテーマをもとに、ファッションから広がる世界について
素敵なゲストにアプローチします。

GUEST
谷 祐二さん/「HOUSE」オーナーシェフ、
「gather」代表

食の可能性を広げる、ストウブの世界 食の可能性を広げる、ストウブの世界

少しずつ寒さが増してくると、ぬくもりある部屋が恋しくなります。あたたかなホームウェアに着替えて、アロマティックなキャンドルを灯して...。そんな季節にぜひおすすめしたいのがストウブ料理です。ストウブとはフランス発祥の厚手の鋳物ホーロー鍋。ずっしり重い蓋の裏には突起がいくつもついているので、中の水蒸気を水滴にして素材の水分や旨味をお料理にいきわたらせる、という優れもののツールです。
今回は、ストウブ料理が人気のビストロ「HOUSE」のオーナーシェフ谷祐二さんがゲスト。ストウブ料理の魅力についてお話をうかがいました。

木の床と家具が、ぬくもりあるインテリアの主役。店を取り囲むテラスには、グリーンが茂っている。

木の床と家具が、ぬくもりあるインテリアの主役。店を取り囲むテラスには、グリーンが茂っている。

リビングルームをイメージしているので、長いベンチシートにクッションが並ぶ。壁に飾られたアンティークのミラーのレイアウトも、ディスプレイの参考にしたい。

リビングルームをイメージしているので、長いベンチシートにクッションが並ぶ。壁に飾られたアンティークのミラーのレイアウトも、ディスプレイの参考にしたい。

誰かの家に招かれたような、居心地のいい空間 誰かの家に招かれたような、居心地のいい空間

西麻布交差点近くの閑静な住宅街。4階建てのビルの最上階に「HOUSE」はあります。グリーンあふれるテラスに囲まれた店内は、オープンキッチンを中心に、木のぬくもりを感じさせるコンファタブルな空間。谷さんがお店のインテリアを考えるときに作った架空のストーリーは「世界各地で修行をしてきた孫が、祖父の住んでいたペントハウスを譲りうけ、みんなに勧められてそこをレストランに改造した」というもの。「それで店の名前を’HOUSE’にしたんです。いかにもおじいさんから譲り受けたような家具や、古い家にありそうなソファやクッションを置き、トイレはバスルーム風に、奥の大テーブルはダイニングルームというイメージで。ダイニングの壁にはドアを設置して、その向こうにベッドルームがあるという設定です」。
谷さんはもともとクラシックフレンチのシェフでしたが、このお店を作るとき、ただおいしいお料理を出すだけではなくみんなの拠り所となるようなホーミー(アットホーム)な場所にしたいと考えました。そこで都会の喧騒の中にほっとできるスペースを作って、フランスの土鍋ともいえるストウブを使った料理を提供することに。こうして「隠れ家」として愛されるホーミーなビストロ「HOUSE」が生まれました。

野菜に焼き目をつけるフライパンとしても使えるストウブ。

野菜に焼き目をつけるフライパンとしても使えるストウブ。

棚にぎっしり並べられたストウブ。愛嬌あるフォルムはキッチンのオブジェとしても活躍しそう。

棚にぎっしり並べられたストウブ。愛嬌あるフォルムはキッチンのオブジェとしても活躍しそう。

料理は「編集」。素材をまとめて最良の形にする 料理は「編集」。
素材をまとめて最良の形にする

オープン当初のストウブ料理は蒸し焼きとか煮物が中心でしたが、使えば使うほど、その奥深さに魅了されていったそう。「たとえば日本の文化と融合させたらどうだろうと、ごはんを炊いてみたらとてもおいしく仕上がることがわかった。ずいぶん試行錯誤をしてストウブ料理の可能性をいろいろ試してみましたね。自分で体験して納得するまでには時間がかかりますが、そうやっていいと実感したものを、プロの視点で付加価値を付けて提供することで、本当の意味でホーミーな店になるのではないかと思いました」。
谷さんのお料理は、とにかく食べてみることからスタートします。「市場ではなく、直接生産者に会いに行って素材を探す。こういう味じゃないとだめ、ではなく生産者が作った素材の味そのものを引き出すことを優先します。自然の中で大切に育てられてがんばって生きてきた素材の、本来の力を最大限に引き出しておいしくする。僕は、料理は‘編集’だと思っています」。谷さんは、お料理にほとんど調味料を使わないといいます。「お塩とオリーブオイル、酸味が欲しければレモン、風味が欲しければスパイス、甘みが欲しければフルーツで充分。ストウブはそれを可能にしてくれるんです」。煮る、焼く、蒸す、揚げる、何にだって使えるうえ、そのままテーブルに出す器としてもかわいいストウブは、キッチンのユーティリティ・プレイヤー。「ごはんを炊くのも簡単だし、早いし、おいしいし。最初に火を強めたら、もう保温はしてくれるので、焦らず最弱の火でじっくりと、がコツ。とにかくいろんなことを試して、ストウブの魅力を存分に味わってみてください」

ふっくらやわらかい口当たりがやみつきに。赤いストウブは、テーブルを明るくしてくれる。ストウブオムレツ¥780

ふっくらやわらかい口当たりがやみつきに。赤いストウブは、テーブルを明るくしてくれる。ストウブオムレツ¥780

HOUSEならではの、ストウブごはんメニュー。魚と生姜の旨味がしっかりごはんに染みて絶品。宿毛産シロダイとミョウガのホワイトプラフ、実山椒ソース¥1.980

HOUSEならではの、ストウブごはんメニュー。魚と生姜の旨味がしっかりごはんに染みて絶品。宿毛産シロダイとミョウガのホワイトピラフ、実山椒ソース¥1.980

PROFILE
M.MARTIN

Photo/Chisaki Nakamura
Text/Ayumi Machida

谷 祐二

京都のフレンチレストランで修行後、さまざまなレストランの料理長を務め、2007年「HOUSE」をオープンさせる。同時に自由が丘の「TODAYS TABLE」や青山の「THREE REVIVE KITCHEN」を手がけ、フード、レストラン、イベントメニューなどもプロデュースする。次なる目標は来年中にNYに店を出すこと。「HOUSE」の良さを生かしたコンパクトな店を考案中。

●HOUSE  東京都港区西麻布2-24-7 4F
 ☎︎ 03-6418-1595
http://www.housestaub.jp

GALLARDAGALANTE LUMINE SHINJUKU SERENDIPITY

「セレンディピティ」とは
「偶然で幸福な出会い」という意味。
ガリャルダガランテ ルミネ新宿店では、
毎月変わるワードに沿って、
ファションだけでない
さまざまなアイテムをキュレーション、
新しい価値との出会いを提供していきます。

ROOM 2016.11.1 tue-11.29 tue

11月のテーマは「ROOM」。
ホームウエア、インテリア雑貨、インナー
・・・etc
「ぬくもりのある部屋」をイメージさせるようなアイテムをラインナップ。
部屋をおもわせる新しい空間も是非お楽しみください。

<PREVIEW of next installment>

2016.12.1 thu-27 tue
12月のテーマは「GIFT」。
大切な人、お世話になった人、自分自身へ。
1年間の感謝の気持ちを込めてギフトを選びたくなる季節。
クリスマスをイメージした「edenworks」の花々と共に
アクセサリーを中心としたギフトをラインナップ。

GALLARDAGALANTE LUMINE SINJUKU RENEWAL OPEN!!
詳細はこちらから >

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