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RIE MIYATA

2015春夏ファッショントレンドをつかまえよう

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こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。

いよいよ春物の立ち上がりを迎え、新しい年のおしゃれが本格スタートします。そこで、今回は2015年春夏シーズンの気になるファッショントレンドを見渡して、最旬の空気感をつかんでいきましょう。この先半年の風向きがあらかじめ分かっていれば、ショッピングでも戦略的にセレクトできるはず。まだ冬真っ盛りですが、今は季節をまたぐ着こなし「シーズンレス」が急上昇トレンドになっているので、今のうちから春夏の装いをイメージしておいて損はありません。

◆イージーロマンティック

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15年春夏のおしゃれ気分は「ポジティブで伸びやか」。着心地のよさげな、身体の線を拾いすぎない優美なシルエットに支持が広がり、色やモチーフで気持ちを弾ませ、質感やディテールでフェミニンを薫らせる――。そんな着姿がッキートーンになりそうです。柄の主役はフラワーモチーフで決まり。ドレープやスリットなど、装いに深みをもたらすディテールが着姿の緊張をほどき、自然体の華やぎを忍び込ませます。

春を予感させるパステルのスカートは、春夏の一押しモチーフであるフローラルで彩りました。穏やかな裾広がりフォルムもオントレンドの形。張り感の豊かなシルクプリントの生地は質感にもエレガンスを帯びています。「多幸感」がキーワードになる15年春夏は花柄も大胆に迎え入れたくなります。

太幅のボーダーニットは気張らないのどかな雰囲気が今季の気分にぴったり。実は自在に扱いやすい無地とのリバーシブルで、着ていけるシーンが広い「よくできました」アイテムです。勢いの続くミモレ丈スカートはドレープがやさしげなサーキュラー形に仕立てました。静かな落ち感があって、着姿に大人感を寄り添わせてくれます。程よい厚みがあるので、晩冬から着続けられます。

◆スポーティーフェミニン

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スポーティーな装いをエレガントに着地させる「スポーツシック」のトレンドはさらに太くなり、今季はフェミニン濃度が上がる方向に風味の変化が向かいます。機能的でスタイリッシュな軸はぶれさせず、服のディテールや小物の添え方で女らしさを印象づけるスタイリングが支持を得そう。小物のキープレーヤーはバッグと靴です。

シルキータッチの布であつらえたトレンチコートはライトな着心地で、アクティブな着映えに誘います。裾にたっぷり量感がある分、ウエストで絞れば、めりはりの利いたAラインのシルエットに仕上がります。前を開けてさらっと羽織り、裾を躍らせると、肌に添うパンツとのコントラストでスレンダー感が際立ちます。差し色バッグの無造作持ちがさりげなく行動的なムード。スリッポンも軽快感を乗せています。

オールホワイトの装いも春夏らしさを印象づけます。ミリタリーの残り香をうっすらと帯びたジャケットは形状記憶素材を用いてあるので、頼もしい出来上がり。70年代復活の波に乗ってデニムが活気づく今季。ホワイトデニムはクラッシュ部分をリペアしたディテールが目を惹きます。バケツライクなモノトーン配色のバッグもスポーティーな表情。フラットベッドのサンダルはゼブラ調に主張してくれています。

◆ネオエフォートレス

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力みを遠ざけた、リラクシングでやさしいテイストの「エフォートレス」は、これまでよりも、アレンジの幅が広がります。ロマンティックなムードを濃くしたり、くつろいだ風情を深くしたりと、方向感は様々。エアリーな薄手生地を用いて、透け感、落ち感を強くする工夫も見られます。注目アイテムのシャツやワイドパンツと組み合わせると、今季らしさが出ます。

幅広に仕立てたパンツ部分がアイキャッチーなこちらは実は上下ひとつながりのジャンプスーツ。上下セットアップの人気が続いていますが、ジャンプスーツはさらに自然体の雰囲気。朗らかなボリューム感が生まれていて、なごやかさと凛々しさが不思議に交錯する着映えに。飾り立てないプレーンなスタイリングに、両腕のバングルがつやめきをプラス。親指でホールドするフラットサンダルもヌケ感を目に飛び込ませます。

この春夏の主役級アイテム候補に挙げられるシャツは、エフォートレスな着姿にきちんと感をくれるから、スタイリングの軸に据えたいところ。しっかりと厚みのあるコットン素材のチェック柄シャツはさわやかな色味が、すがすがしい白ワイドパンツを引き立てています。ややオーバーサイズめのシャツはウエストインでドレープを出したり、カーディガン感覚でさらりと羽織ったり。パンツはハイウエスト&ワイド幅のシルエットがきれいめのたたずまい。シャツ袖まくりとブレスレット使いの演出も効いています。

◆サマーアウター

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いよいよ15年春夏に日本でも広がりを見せそうな新コーディネートが「サマーアウター」。春コートを夏まで期間延長するような感じで、アウターを通年で着るという、割とチャレンジングな着こなしです。でも、それほど無茶な装いではなく、薄手の生地を選べば、かえってアウター下で思い切って薄着になれるうえ、サマーレイヤードも楽しめるという、使い勝手にすぐれた組み立て。コートをはじめ、ジャケットやブルゾンも賢く着回せます。

デニムライクな生地で仕立てたジャケットはヒップを隠す長めの丈感で、袖を通さない肩掛けにも使いやすい。ソフトな質感が身体の輪郭にしんなりなじんで落ち着いた着姿に整います。プルオーバーの首元と裾から白シャツをはみ出させて、フレンドリーなレイヤードに。サマーウールを用いたパンツは裾にジップが配してあるので、閉じてパンプス、開いてスニーカーといった使い分けが試せます。

秋冬に大ヒットしたチェスタコートですが、こちらのように薄手ノーカラータイプであれば、春夏も通して着られて重宝します。淡いグレーは相性を選びません。ブラウスとニット、スカートとパンツといった差し替えを利かせて、何通りにも表情を変えられます。ストレッチの効いた2WAYパンツははき心地に優れ、着姿にもアクティブ感を添えてくれます。写真のネイビーに加え、杢ライトグレーも選べます。持ち手が長めのバッグはチェスターの丈感と調和して、さらに縦長イメージを増幅しています。

15年春夏トレンドをきちんと織り込んだ形で提案されている「ガリャルダガランテ」の新作はどれもフレッシュで前向きな着姿に導いてくれそう。新しいおしゃれ動向を映したアイテムを1点投入するだけでも、装い全体の鮮度が上がって見えます。今季のムードを感じ取って春のおしゃれに役立ててくださいね。

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