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RIE MIYATA

花とアートのミニ博覧会 5月のセレンディピティは「FLOWER」がテーマ

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こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。

夏に向かう空気が濃くなり、花や緑が勢いづく時期になりました。この時期にふさわしく、「GALLARDAGALNTE(ガリャルダガランテ)」のルミネ新宿店が月替わりテーマを選んで展開しているブース「SERENDIPITY(セレンディピティ)」も5月のテーマを「FLOWER-logi “expo”」としました。広い意味での「花」を軸に据えて、様々な分野のクリエイターやプロフェッショナルが招き入れられ、「エキスポ(万国博覧会)」の言葉が示す通り、パーティーやバザーのような楽しい「ミニ博覧会」になっています。

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「セレンディピティ」のブースを彩る植物アートワークを手がけたのは、フラワーデザイナーの宇田陽子さんが監修する、アートワークに特化したブランド「PAVILION!(パビリオン)」。デザイン&スタイリングを担当する宇田さんは東京・南青山にある花屋さん「logi PLANTS&FLOWERS(ロジ プランツ&フラワーズ)」をディレクターの岸大介さんと一緒に手がけています。「logi」は「logic(ロジック)」の最後の「c」を省いた造語。ロジックを崩した、理論や定義にとらわれない自由な発想という意味があります。「路地」「露地」の意味も重ねられています

人とのつながりを大事にするお二人の気持ちが今回のセレンディピティに広がりをもたらしました。お二人と親交を結んできた表現者、創り手が参加してくれたおかげで、ブースに入ると、ヒューマンなぬくもりが感じられます。「花」という縁(えにし)でつながったファッション、写真、イラストレーション、陶器などのクリエイターが集まりました。ファッションの世界では「ミックスカルチャー」がトレンドになっていますが、セレンディピティではここだけで多様なカルチャーの響き合いを感じ取れます。

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ルミネ新宿店のエントランスと店内に飾られたダイナミックな植物アートワークは珍しいヤシ科の植物「子持ち孔雀椰子(コモチクジャクヤシ)」。だらりと垂れ下がった景色が不思議な生命感を帯びています。エントランスのディスプレーでは、服をまとわせた2体のボディーの横に、まるで「植物人間」のような姿のアートワークで子持ち孔雀椰子が並びます。さらにその脇には水槽のような透明ガラスの六角形ボックスに植物を収めた10¹² TERRAの作品にフラワーデザイナーの宇田さんが装花した「Terrarium(テラリウム)」も置かれています。ガラス容器の中に収めた植物を観賞する「テラリウム」は日本でも人気が広がってきました。まるで小さな植物園のような見え具合はインテリアにもなじませやすく、今回のブース内でも「PAVILION!」の作品が販売されています。どれもガラス瓶入りの1点物です。子持ち孔雀椰子のドライフラワーも飾られています。

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スニーカーの表面をキャンバスに見立てて、カラフルなペインティングを施したのは「logi×ウラタスパンコール」のコラボレーションアイテム。イラストレーターのウラタスパンコールさんがいろいろな花を含むファニーな柄のイラストを、白いスニーカーの前面に描き込んでくれました。赤やオレンジ、黄色、緑など、ポジティブな色が躍り、足元から元気をもらえそうです。

ウラタスパンコールさんはアメリカへの憧れを絵に書き綴る作風で知られています。幼い頃に見た、アメリカの子ども向け映画で受けたカルチャーショックをインスピレーションソースに、カラフルで陽気なのに、どこかさびしさを秘めたイラストを描いて人気を得ています。今回は色とりどりの植物モチーフに加え、人物や鳥などを添えたユーモラスなイラストを描きました。シューズの左右で絵柄が異なるので、足元にストーリーが広がります。手仕事イラスト作品だけに、今回は4足限りのご用意となります。ブースではウラタ※スパンコールさんのイラストをプリントした、貴重なポストカードも取り扱っているので、こちらもどうぞ。部屋に飾ってもよし、特別な相手へのメッセージに使ってもよしです。

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「logi×soul vender」のコラボ企画ではロック音楽やレゲエのモチーフをプリントしたTシャツが集められました。soul venderさんはジャンルレスに活動するセレクターでもあり、一つ一つ心を込めてセレクトしたもの、制作したものを販売しています。今回はもともとのプリント柄に加えて、ライオンと植物を組み合わせたオリジナルマークを加えています。すべてが1点物。これからのシーズンに多くなる音楽フェスティバルや野外イベントにぴったりのデザインが見つかりそうです。

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花を使ったアート写真を展示しているのは、「logi×大辻隆広」のコラボコーナー。写真家の大辻隆広さんがモデルのモトーラ世理奈さんを撮った写真が花の写真も交えて展示されています。人気フォトグラファーの大辻さんは様々な花や植物を織り込みながらも、モデルの繊細な表情を写し取って、気持ちをざわめかせる作品に仕上げました。縦3枚、横6枚に並べられた18枚の作品からは花とモデルの表情が交錯して立ちのぼったストーリーが感じられます。

1986年に富士フイルムが発売し、2016年に誕生30周年を迎えたレンズ付きフィルムが「写ルンです」。このところカメラ好きの間で人気が再燃しています。今回のブースでは大辻さんがパッケージデザインを手がけた「写ルンです」が個数限定で販売されることになりました。今回展示されている作品をパッケージにあしらっています。

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「logi×Earth piece craft」のコーナーでは、陶芸家である「earth piece craft」の花器、グラス、皿などの陶芸作品がテーブル狭しと並べられています。最もサイズが大きく、そして最も目を惹くのは、すんぐりと太った球体状の器2つ。しかも、片方は注ぎ口ができたであろう場所がはじけ飛んで、噴出口のような穴が開いています。

焼き物の制作では、制御が難しい「火」という存在があるので、どんなに計算ずくで窯に入れても、実際に取り出してみるまでは、陶芸作家本人にも出来が分からないもの。その偶然性はこのブースのメッセージ「セレンディピティ一(素敵な偶然の出会い)」に通じます。この自然な口に花を一輪挿しにすれば、不思議な反骨が宿りそう。実は「花と爆弾」という、一見、対極に位置するかのような結びつけは以前にも「logi×earth piece craft」のコラボで実現していて、爆弾風の花器が誕生しています。今回のブースでもたくさんのトゲが飛び出した花器が販売されています。平和を象徴する「花」を生かした、ピースフルなプロジェクトです。

「earth piece craft」作品の陶器はどれも程よく人なつこい表情があります。たとえば、皿は縁(ふち)が波打っていて、テーブルにナチュラルな雰囲気を添えてくれそう。割と厚手のグラスは穏やかな風情。手仕上げの陶芸作品ならではの気負わないたたずまいが日々の暮らしに落ち着いた時間をもたらしてくれる気がします。

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イラストレーターのarisa sutoさんはTシャツのイラストを提供しているのに加え、植物モチーフを描き込んだイラスト作品も展示販売しています。Tシャツは「logi×arisa suto×The Keys to the Closet」のトリプルコラボになっています。「The Keys to the Closet」は、スタイリストの小沢宏氏と「ガリャルダガランテ」の杉江亜季子プランナーが手掛けるコラボラインです。

Tシャツの絵柄は人が指をパチンと鳴らす仕草(フィンガースナップ)を大中小の3パターンで描いた、比較的シンプルでありながら、エスプリの感じられるモチーフです。色は黒地と白地の各25枚があります。黒地にはイラストが白で、白地にはイラストが黒で描かれた、クールな雰囲気の配色になっています。形はきれいなVネックです。

壁に掛けられたイラスト作品は購入することが可能です。ヤシの樹が生えた浜辺でサーフィンを抱えた「自由の女神」、盆栽を抱えた水着姿の女性など、ビーチシーンの風景にウィットを注ぎ込んだイラストはチアフルでありつつ、しゃれが利いています。

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ガラスとメタルフレームを組み合わせた作品を生み出しているブランドが「TERRA(テラ)」。妻沼大介さんと山田研一さんが手がけています。植物を根っこまで観察できる水耕栽培容器「テラリウム」で知られているほか、フラワーアーティストとのコラボにも取り組んでいます。今回は「logi」とのコラボでアンティークガラスを用いた花瓶を制作しました。

三角形のステンドガラスパネルを組み合わせたデザインはどこか箱根細工を思わせるハンドメイド感をまとわせています。工業的に生産されたガラス製品とは違って、無機質な規格品イメージや無表情なプロダクト感がなく、むしろ人肌のぬくもりを帯びています。

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ここからは「ガリャルダガランテ」がセレクトしたアイテムをご紹介していきましょう。こちらは杉江プランナーがニューヨークで見つけて買い付けたトートバッグ。カラフルなストライプ柄が夏の装いにマッチしそう。ポジティブなカラーミックスが陽気なトーンを添えてくれます。半分に折ってクラッチバッグ風に持っても素敵です。

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マキシ丈のコットンワンピースやロングスカートは、テーマである「花」に通じる色で染められています。オフの日気分になじむ、ナチュラル感の高い風合い。自然なしわやひだを宿していて、伸びやかに着られます。コットンや麻などの天然素材で仕立てたブラウスやスカートにも伸びやかなムードが寄り添っています。胸元が割とゆったり開いていて、夏らしいのどかな着こなしが楽しめます。

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「花つながり」と「人つながり」が醸し出す、気持ちがほどけていくかのような空気感が今回のセレンディピティのメッセージともなっています。人との出会いは偶然に導かれることが多く、セレンディピティが誘う「偶然の出会い」は新しい発見を通して、視野や意識を広げてくれます。「logi plants&flowers」が今回のコラボで見せた取り組みがありきたりの「フラワーショップ」の枠を軽やかに飛び越えているように、「セレンディピティ」での体験は訪れた人たちに新たな気づきや変化をもたらすから、足を運んでみてはいかがでしょう。

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