Dec.13.2013
10:52 AM
[ Rie Miyata ]
2014春夏「ガリャルダガランテ」展示会を先取りリポート!

こんにちは。ファッションジャーナリストの宮田理江です。

 

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まだ冬の真っただ中ですが、ファッション界ではもう春の準備が
着々と進んでいます。「ガリャルダガランテ」でも12月に入って、
2014年春夏シーズン向けの展示会が開催されました。
今回はそのリポートをお届けします。

「ガリャルダガランテ」の14春夏コレクションのテーマは「Effortless Chic」。
「エフォートレス」はNYコレクションでも最大のテーマになった新トレンド。
肩の力が抜けた、しなやかでリラクシングなムードです。
単にゆるっとするのではなく、「シック」が重なって、落ち着きや
エレガンスを伴った風情に仕上げるのが、来季の新スタイリング。
展示会でもこのテイストにぴったりの素敵なアイテムがたくさん披露されました。

春夏の最新作では、ホワイトがキーカラーになっているので、クリーンで涼やか。
マリン調のボーダートップスは春夏トレンドのビーチムードになじみます。
共通しているシルエットは、ボディーラインにつかず離れずの穏やかな輪郭。
肌当たりのやさしい素材感も伸びやかな表情を生んでいます。

 

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白×黒のモノトーンも来春夏のキーになる色合わせ。
ただ、これまでのスタイリッシュ顔のブラック×ホワイトとは違って、
クールに決めるのではなく、ソフトな生地やドレーピーなフォルムで、
リラックス感溢れるたずまいに整えています。クラッチバッグは
二つ折りのスクエアな形が人気を博しそう。キャミソール風の
スリップドレスはビーチライフのくつろぎを運んできます。

 

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トップスはエフォートレスの雰囲気を印象づけるのにうってつけのアイテム。
スウェット風の表情はスポーティーのトレンドとも溶け合います。
ゆったりとしたプルオーバーは力みを感じさせない着姿に導いてくれます。

 

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おしゃれモチベーションが盛り上がってきたのを受けて、鮮やかな色を
取り入れた着こなしも活気づきそう。全身を強い色で染めてしまわず、
トップスかボトムスのどちらかだけに色を迎えてポジティブ感を
印象づけるのが、上手な操り方。鮮やかなイエローのレース素材の
スカートはエアリーな風情。靴はローファーやスリッポンでヌケ感を添えて。
マニッシュ帽子やナチュラル系のバッグで別テイストを加えれば、
こなれた着姿に仕上げやすくなります。

 

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ホワイトは14春夏のトレンドカラーとして有望ですが、異なる色と
うまく重ねると、エフォートレスなムードを引き出しやすくなります。
白の清潔感やノーブルさを引き立てる添え色に注目です。
こちらの白カーディガンはイエローのレースインナーが最初から
セットになっているので、アレンジに悩む心配がありません。
前と後ろを逆にしても着ることができる前後ダブルフェイスとなった
デザインなので、着こなしも2倍楽しめつタイプです。

 

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来季の着こなしでは適度な肌見せもポイントになります。
スリーブレス・ワンピースは上品に肩周りを露出できる上、エレガントな
見栄えにまとまるので、1枚あると重宝します。目を惹くネックレスで
胸元を華やがせれば、さらに手を抜かないリュクスな着姿に。

 

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14春夏の目立った新傾向の1つに、サマーアウターが挙げられます。
春コートはもう常識ですが、今度は夏にもコートが進出。
シーズンレスの着こなしが広がります。こちらは、肩周りと袖がレザーで、
身頃はトレンチ布地という異なる素材のミックスが独特の風合い。
防寒の必要がない春夏は前を開けてレイヤードを楽しんで。

 

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ソフトな風合いの生地が脚光を浴びるのも、14春夏の新しい動き。
麻やリネン、コットンなどのナチュラルな質感の素材は、やわらかい肌当たりで、
気持ちまでほどくよう。程よくしわができたり、よれたりした表情も、かえって
自然体の着姿を印象づけてくれます。麻で仕立てたチェスターコートは、
秋冬の防寒重視コートとは全くの別物。風をはらむ様も余裕を感じさせます。
ちょっと古着っぽいたたずまいがこなれた着こなしに誘います。

 

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ブルゾンは来春夏のヒットが確実視されているアウター。
早くもベースボールジャケットは人気に火がつき始めています。
同じようなフォルムのミリタリー系ブルゾンにもリバイバルの兆し。
袖と身頃で素材の切り替えを施したこちらのブルゾンは袖レザーの
つや感が大人ぽい風格を寄り添わせてくれます。

 

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アウトドアやワークウエアが脚光を浴びる傾向も見え始めています。
土っぽいアースカラーもリバイバルが有力。ミリタリーの流れと掛け合わせて、
カーキ系のミリタリーパンツはワードローブに迎えやすくなってきます。
カムフラージュ柄パンツは男の子風にまとめてしまわず、
フェミニンを意識して全体をスタイリングするのがポイントです。

 

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バイヤーの中山 洋美さんは、マリントップスでビーチの軽快感を
呼び込みつつ、膝丈スカートで着崩さないレディーなムードが印象的。
マニッシュな帽子とオープントゥのハイヒールでジェンダーミックスの
要素を取り入れ、さらにクラッチで文字プリントの新トレンドもキャッチ。
リラックス×リュクス、着心地がよいのに、着崩れて見えない、そんな
異なるテイストを上品にミックスした味わい深いスタイリングになっています。


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ガリャルダガランテの春夏シーズンでは今回ご紹介した
アイテム以外にも、新作がたくさんラインアップされています。
ベーシックアイテムをベースに、クリーンでミニマルなスタイルを提案する
「Urban Minimal Days」、ホワイト、ベージュ、ブルーのベーシックカラーに、
ゴールド、シルバーなどのシャイニー感をプラスする「Clean Shiny Days」、
デザートベージュやカムフラージュプリントなどにモノトーンや
ヴィヴィッドカラー合わせを提案する「Comfort Healthy Days」という
順番で展開されていきます。きちんとトレンドを押さえながらも、
ガリャルダガランテらしいこなれた味付けが加えられているから、
手持ちワードローブとなじませやすく、着こなしに重宝できそう。
新トレンドを感じ取って、次シーズンのおしゃれに活用してくださいね。

 

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